あす、キュアコロナです。
今回は映画のコーナー。
2020年9月18日、クリストファー・ノーラン監督作、『TENET テネット』が日本公開され、翌19日に早速劇場へ足を運んできました。そしてその影響か、クリストファー・ノーラン監督作品を今一度観返したいと思い、現在クリストファー・ノーランウィークなのです。
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『TENET テネット』クリストファー・ノーラン監督作を鑑賞
あす、キュアコロナです。 今回は映画のコーナー。 2020年9月18日、クリストファー・ノーラン監督作、『TENET テネット』が日本公開され、翌日劇場へ足を ...
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むーびー・あわーど
自称デパルマニア(ブライアン・デ・パルマ監督愛好家)を名乗っています。ブライアン・デ・パルマ監督作品で市販化されているものは日本未発売等含め全て持っています。学生時代から映画にハマり、余りにも好きすぎて映画館でアルバイトをしていました。バイトの特権で映画観放題の毎日プラス、レンタルビデオ屋通いで年間300本以上鑑賞。映画三昧でした。ほとんど観るのは洋画。会社員にも関わらず2019年は久々に観まくって年間423本という記録。好きなジャンルはサスペンス、ホラー、アクション系。
目次
『フォロウィング』天才監督のデビュー作は、フィルム・ノワール!?
『フォロウィング』一人二役どころか一人五役のスーパー・クリストファー・ノーラン。
さあ、クリストファー・ノーラン監督の長編デビュー作であるこの『フォロウィング』。次作『メメント』は日本でも大ヒットしました。瞬く間に人気監督になったクリストファー・ノーラン監督ですが、このデビュー作品においても実は注目されていたのです。なんとこの作品では、クリストファー・ノーランが製作・監督・脚本・編集・撮影を一人でこなしているというのだから驚きだ。
彼はスーパーマンだったのか。だから『マン・オブ・スティール』などのスーパーマンの出る映画の製作とかやってるんだろうか。
クリストファー・ノーランが『メメント』、『インソムニア』ときてその次に『バットマンビギンズ』を監督するというのを知った時にはかなりびっくらこいた。なんでアメコミ!?と思った。
でも結果は大成功。新たなヒーロー像というか、ダークな雰囲気が今までのバットマン作品にはなかったのでこういう描き方もあるのか、と関心。
今思えば、アメコミだろうがなんだろうがクリストファー・ノーランの手にかかればダークサイドに陥るわけです。いや、いい意味で。
今回の『フォロウィング』、監督から撮影までとにかくクリストファー・ノーランはなんでもこなしてしまう超人だった。別の言い方をすれば、単に予算がなかった、ということである。まあヒットするまで初期の作品なんてみんなそうだろう。
ちなみにこの『フォロウィング』は1998年の作品だが、日本で公開されたのは『メメント』が公開された2001年11月から1ヶ月後の2001年12月であった。。。
そして私は今回自分の持っているDVDで『フォロウィング』を鑑賞。『メメント』公開後に『フォロウィング』とセットで発売された『クリストファー・ノーラン 2タイトルボックス』!!買っててよかった〜。
ちなみにクリストファー・ノーラン作品は『TENET テネット』公開の影響により、動画サイトなどで結構特集が組まれています。『メメント』始め、ほとんど見放題作品になっているのと無料お試し期間もあるので鑑賞するには今がチャンス!!!↓からどうぞ。
ただ、今回の『フォロウィング』については、観られる動画サイトは多分ありません。。レンタル屋さんへGOです。。。もしくはDVDを買おう!ちょっと見たけどレアものなのかプレミア価格がついています、、、
『フォロウィング』とフィルム・ノワール
さて、そんなクリストファー・ノーランが長編デビューにあたり持てる力の全てを注ぎ込んだと言っても過言ではない『フォロウィング』だが、1998年の製作であるが、なぜだかモノクロ映像となっている。これには先程のダークサイドというワードにも関連する理由があった。
どうやらクリストファー・ノーラン監督はフィルム・ノワール好きという情報を耳にした。
フィルム・ノワール (film noir) は、虚無的・悲観的・退廃的な指向性を持つ犯罪映画 を指した総称である。
狭義には、1940年代前半から1950年代後期にかけて、主にアメリカで製作された犯罪映画を指す。
フィルム・ノワールとされる映画には、ドイツ表現主義にも通じる、影やコントラストを多用した色調やセットで撮影され、行き場のない閉塞感が作品全体を覆っている。
夜間のロケーション撮影が多いのも特徴といえる。その全盛期における多くの作品はコストの制約もあってモノクロームで制作され、カラーの事例は少ない。
多くのフィルム・ノワールには、男を堕落させる「ファム・ファタール」(運命の女、危険な女)が登場する。
wikipediaより
このような時代の映画はあまり普段観る事はないので私も知識は乏しいが、そのほとんどがモノクロ映画であり、それ以後製作された似たような作風の映画も一般的にフィルム・ノワールの語を使って説明されていたりする。
私の好きなブライアン・デ・パルマ監督作にアル・パチーノ主演の壮絶なギャングの世界を描いた『スカーフェイス』という映画がある。
その『スカーフェイス』のオリジナル版として知られる、1932年のハワード・ホークス監督作、『暗黒街の顔役』がフィルム・ノワールの原点だと評論家等から言われる事もある。
その定義や起源は時代と人により若干変化するようであるが、映画がたくさん作られていた時代、あまり予算をかけられない中、コンスタントに作られる犯罪映画がストーリーやセット等含め、かなり似通った雰囲気になった、という所もフィルム・ノワールが生まれた背景の一つにあるようだ。
ちなみにこちらの『暗黒街の顔役』はアメリカの禁酒法時代の有名なギャング、アル・カポネをモデルとした作品だ。
アル・カポネと言えば、世界で一番有名なギャングかもしれない。これも私が好きなブライアン・デ・パルマ監督作に『アンタッチャブル』という映画がある。
ケビン・コスナー扮する財務省特別捜査官であるエリオット・ネスが、ロバート・デ・ニーロ扮するアル・カポネと対決する映画である。この辺りの映画も私の映画心を大いにくすぐる作品であるので、機会をみて順次紹介させて頂こう。
では、この『フォロウィング』とフィルム・ノワールの関係だが、雰囲気も割と暗め、そりゃ主人公が見ず知らずの他人を追っかけまわす趣味を持っているという、今で言うストーカーみたいな真似をしているのだからそんな内容の映画が明るいはずはない。
そして登場人物もメインキャラの男2人、謎の女1人の構成というのもいかにもフィルム・ノワールぽさを醸し出している。本編を通じて漂う虚無感や主人公の男がたびたび取り調べの様なものを受けているシーン、そのような場面での閉塞感、この辺りはやはりフィルム・ノワールに通じるものがあるだろうか。
そしてもちろんこれを意識した上でのモノクロ映像、だ。
そして70分という長編映画にしては短い時間であるが、時間軸がシャッフルされたシーンが非常にうまく編集されていて、当初は謎が多くよくわからないシーンもふんだんに出てくるが、物語が進むにつれてだんだんと謎が解けていき、見事な伏線回収もしつつ最後にピースがはまるような快感を得られる。
だが1回観ただけではこの映画の主人公のようにちょっとばかり地味な印象を受けるかもしれない。事実私がそうだった。今回の鑑賞は確か2回目。1回目に比べてものすごく楽しめた。
元々『メメント』用で買ったDVD-BOX2枚組みの内の1枚であったのでそこまで期待をしていなかったのか。
というか『メメント』があまりにも衝撃過ぎてちょっとインパクトが薄かったかもしれない。
今でこそクリストファー・ノーラン監督の映像は予算が半端ないので派手めな演出も多くなっているが、予算が限られている初期の作品には様々な趣向が見受けられて、色々な面から映画を楽しむ事ができる。今回の『フォロウィング』は予算が6,000ドルだって。がんばれば私にも払えそうな金額。。。いやそれでもやっぱり私にとっては高い。。。
『フォロウィング』人間の好奇心の行く末は。
『フォロウィング』を観るとしたくなる。人間観察。
『フォロウィング』=尾行と訳すのがいいのだろうか。この映画の主人公として出てくるのは、なんの変哲もない普通の男。
いや、確か作家と名乗ってはいたが、本当かどうかも怪しいので普通というわけでもないかもしれない。
地味な男の趣味と言えば、街中で目をつけた人間を尾行する事。基準は特にない。なんとなく気になったから。
理由はそれで十分だ。尾行する人間は誰でもいい。とにかくついて行く。どこへ行こうとついて行く。
一体何の為に?その人の何が知りたいのか?もしかすると尾行する側もそんな事はわからないかもしれない。ただただその人について行く。
どこへ向かうのか?どこで止まるのか?何をするのか?気になるのだ。いや気になるというよりむしろ知らなくてはならないという一種の強迫観念に取り憑かれてしまっているようだ。
あの人はどこを目指しているのか?どの駅で降りるのか?どの店で新聞を買うのか?朝食はどの店で何を食べるのか?仕事は何をしているのか?名前すらわからない人間に対して好奇心が溢れ出てくる。
例えすれ違ったとしても何の反応も示さないあの人はなぜここにいるのか?なぜ歩いているのか?
尾行する事によって自分は何者であるのかを知ろうとしている?一体誰を追いかけているのか?ひょっとしたら自分自身だったのかもしれない。
尾行している人からいきなり声をかけられた。
「なぜついてくる?」
さあ、なんと答えよう?
『フォロウィング』評判、あらすじ、みどころ
『フォロウィング』概要
『フォロウィング』1998年イギリス 70分
2001年12月8日 日本公開 監督 クリストファー・ノーラン
出演:ジェレミー・セオボルド、アレックス・ハウ、ルーシー・ラッセル他
配給:アミューズピクチャーズ
映画賞受賞・ノミネート
英国インディペンデント映画賞
・ノミネート:プロダクション賞
第28回ロッテルダム国際映画祭
・タイガーアワード受賞
『フォロウィング』評判、口コミ
さあ、クリストファー・ノーラン監督の『フォロウィング』。超低予算で昨今の作品のような派手さは皆無ですが、じわじわ来ます。ではその口コミや評判はどんなものなのでしょうか。ここにその一部をご紹介しましょう。
動画サイトでは観る事ができないため評価なし。
U-NEXT | |
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そして、映画口コミサイトの評価は、
Filmarks | 3.8 |
Yahoo!映画 | 3.6 |
このデビュー作品もなかなかの評価と言えそうですな!では、実際の口コミはどんな感じでしょうか。。。
2020.9.23 Renさん
「『メメント』同様、構成が本当に巧い。
バラバラの時系列でストーリーが進行していって、繋がった時のカタルシスよ」2020.9.22 まさひろさん
「クリストファー・ノーランが
監督・脚本・製作・撮影・編集を行った
デビュー作品‼️モノクロ映像に画質も粗い感じで味のあるつくり。70分と言う短い時間の中でバラバラのパズルのような物語展開。
登場人物も少なく最後のピースが埋まるまでが自分にはちょうど良いくらいの難しさで『メメント』と一緒に好きな時いつでも観れるようにBlu-rayを置いておきたいと思ったくらい気に入ってしまった。」2020.9.22 田島屋君さん
「ノーランは初めから観客を翻弄する監督であったことがよく分かるデビュー作です。
フィルムノワール風の映画をまず作る、ということからも彼の映画に対する愛が感じられます。
これからもトンデモナイ映画を作ってください。」
(引用元:Filmarks)
『フォロウィング』あらすじとみどころ
あらすじ
作家志望の男ビルは街中で見かけた人を尾行するという、おそらくはあまり自慢する事のできない一風変わった習慣を持っていた。ビルは、他人を尾行する事は創作の為のアイデア作りの一環であると考えている。ある日目をつけたサラリーマン風の男を尾行する事に決め、早速彼は尾行を開始する。
尾行開始からある程度日数が経ったある日の事、ビルは尾行していた男が入店したカフェに入っていき様子を見ていたが、いきなりその男に声をかけられるという事態が発生。なんと尾行がばれていたのだ。あまりにも突然の出来事で逃げ場もなく動揺を隠せないビル。問い詰める男。尾行していた男はコッブという名の男であった。そして彼にもある秘密があった。。。
キュアコロナのオススメ度
4
天才監督クリストファー・ノーラン!!これがデビュー作なんて・・・登場人物も少なく、まだわかりやすい映画なので観てみる事をおすすめするっ!パズルのピースが一気にはまり出す・・・
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