あす、キュアコロナです。
今回は、映画のコーナー。
フランス映画、『タイピスト』で知られるレジス・ロワンサル監督のスリラー映画、『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』を鑑賞したのでご紹介しよう。あまり事前情報もないまま以前『タイピスト』を観て結構楽しめたので、今回もそんな感覚で選んで観た映画だ。
むーびー・あわーど
自称デパルマニア(ブライアン・デ・パルマ監督愛好家)を名乗っています。ブライアン・デ・パルマ監督作品で市販化されているものは日本未発売等含め全て持っています。学生時代から映画にハマり、余りにも好きすぎて映画館でアルバイトをしていました。バイトの特権で映画観放題の毎日プラス、レンタルビデオ屋通いで年間300本以上鑑賞。映画三昧でした。ほとんど観るのは洋画。会社員にも関わらず2019年は久々に観まくって年間423本という記録。好きなジャンルはサスペンス、ホラー、アクション系。
目次
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』は『ダ・ヴィンチ・コード』と関連が!?
翻訳家を地下に監禁した『インフェルノ』
さて、今回の『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』なのだが、鑑賞前にちらっと気になったのが、冒頭の映画宣伝ポスターにも記載されている宣伝文句であった。《『ダ・ヴィンチ・コード』出版秘話に基づく本格ミステリー》とな。お、これはあのトム・ハンクス主演で映画化もされている『ダ・ヴィンチ・コード』の原作者にまつわるストーリーなのか!と思ったわけですね。
これはちょっと気になるな、と。で、実際に映画を観てみると、『ダ・ヴィンチ・コード』の“ダ”の字も出てこない。。。
え?『ダ・ヴィンチ・コード』の話じゃなかったのかよ!?これは完全に私が“誤訳”したようです。はい、『ダ・ヴィンチ・コード』の話ではありませんでした。
どうやら、『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズの4作目である『インフェルノ』出版の際、原作者であるダン・ブラウンの同意の下、海賊版や違法流出を防ぐ為各国の翻訳者が集められ、地下に隔離状態で作業させられていたそうなんです。実はそのエピソードというか設定そのものを映画化の着想としたようなんです。通りで『ダ・ヴィンチ・コード』が出てこないわけだ。
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』は『ダ・ヴィンチ・コード』の出版エピソードに着想を得ただけだった。
なので、映画自体は『ダ・ヴィンチ・コード』とは何の関係もありません。ちょっとこの辺で私は最初から躓いていたようです。事前に情報収集はしなかったので気づきもしませんでしたが。
とはいえ、映画はさながら大ヒットした『ダ・ヴィンチ・コード』を髣髴とさせるようなミステリー小説を出版するという設定なので、なんとなくそういった雰囲気を感じ取るのが良いかもしれません。なので出てくるキャラクターももちろん関係ないキャラクターです。
私はロバート・ラングドン教授は一体いつ出てくるのだろう・・・なんて事を最初は思ってたりしてました。でもその後どういった展開になるのか興味津々で映画を観ていたので、結局『ダ・ヴィンチ・コード』の事はあんまり気にならなくなってました。
後半から種明かしというか、犯人や動機が語られていく事になるが、アクションなんかもあったりして、これがなかなかのジェットコースター的ネタばらしとなっている。
序盤のちょっと穏やかな展開から流れが急に速くなってくるので、あれよあれよと言った具合に犯人が語りだしていく。乗り遅れてしまうとカタルシスを得られにくくなってしまうかもしれない。ただ、犯人の語り、動機付けの部分に関してはちょっと回りくどい感も否めない。が。いくらなんでもそこまでやるか?という。
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』あんな俳優やこんな女優も
ボンドガールのオルガ・キュリレンコ!!
この作品はタイトルの通り世界各国の9人の翻訳家が集められるわけですが、その翻訳家役として各国の名優達が出演しているようです。といっても私が知っているのはほんのわずかでありますが、、その中の一人であるロシアの翻訳家を演じるのは『007 慰めの報酬』でボンドガールを演じたオルガ・キュリレンコ!!
彼女はウクライナ出身であり、ロシアの翻訳家を演じるのも様になっています。なんといってもその美しさが際立ってます。そして物語の重要な役どころも務めていました。
彼女はやはりその美貌に注目がいってしまいがちですが、その演技もしっかりとしたものになっています。わりとスパイアクション物に出演が多いのはやはりボンドガールの印象があるからなのでしょうかね。
今回彼女がいたおかげでかなり作品もビビッドなカラーが出たのではないでしょうか。着ていたのは白のドレスでしたが。他にも女優は出ていたので紅一点という感じではなかったが、他の女優とは明らかに役割が違いましたね。
新型コロナに感染してしまったオルガ・キュリレンコ
そんな彼女ですが、2020年3月に新型コロナウイルスに感染したというニュースが流れました。映画俳優の感染が結構ありましたね。トム・ハンクスが確か発表第一号だったような。。。すでに両者回復済みなので良かったです。
しかし『ダ・ヴィンチ・コード』の主演俳優とその出版エピソードを基にした作品に出演した女優が新型コロナに感染。。これは単なる偶然なのでしょうか。。。『ダ・ヴィンチ・コード』を観たあとにならはっきりと言えます。
これは陰謀である、と。。。
スペインのトップ・スター、エドゥアルド・ノリエガ!!
そして男性俳優の中でスルーしてはならない、いや私的に実は彼が出演しているのでこの映画を観たくなったと言っても間違いではないです。スペインのトップ・スターであるエドゥアルド・ノリエガ!!この『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』にスペインの翻訳家役として出演しています。↑の画像は多分結構昔の写真かと思われます。この作品ではわりといい感じのおっさんになっていますので。。。
エドゥアルド・ノリエガとアレハンドロ・アメナーバル
彼をなぜ知っていたかというと、私の好きな監督である、これまたスペインのアレハンドロ・アメナーバル監督の作品に出演していたからなのです。アレハンドロ・アメナーバル監督と言えば、ニコール・キッドマンの『アザーズ』やハビエル・バルデム『海を飛ぶ夢』で世界的に知られる名監督です。私もこの監督がかなり好きなんですが、どうやら2人は学生時代の同級生と言う間柄。学生時代から映画製作にお互い関わっていたというわけなのです。私が初めてエドゥアルド・ノリエガを知ったのもアレハンドロ・アメナーバル監督作品のスペイン映画である、『オープン・ユア・アイズ』でした。この映画は日本でも有名で、後にハリウッドでトム・クルーズ主演の『バニラ・スカイ』としてリメイクされてますので知っている人も多いかなと思います。
トム・クルーズが演じていたイケメン主人公が、オリジナル版ではエドゥアルド・ノリエガが演じているというわけなのです。これは興味津々ですね。是非2作を観比べて欲しいところですね。
という事でこの作品にエドゥアルド・ノリエガが出演している情報を得て、観ない訳にはいかないこととなりました。昔はイケメン王子のような風貌の彼ももう50手前。。。やはり歳はとっているがいい感じの歳の取り方かなぁと思いました。役的にはちょっと頼りない感じの役だったのであれですが、おそらく普段の彼は素敵なおじさまといったところでしょう。
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』概要と評判
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』概要
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』2019年フランス、ベルギー 105分
2020年1月24日 日本公開 監督 レジス・ロワンサル
出演:ランベール・ウイルソン、オルガ・キュリレンコ、アレックス・ロウザー、エドゥアルド・ノリエガ他
日本配給:ギャガ
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』評判、口コミ
日本では2020年1月公開となり、この作品もまた新型コロナの影響を大きく受ける事となった。ではその口コミや評判はどんなものなのだろうか。ここにその一部をご紹介する。
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そして、映画口コミサイトの評価は、
Filmarks | 3.8 |
Yahoo!映画 | 3.8 |
なかなかよい評価と言えそうです!では、実際の口コミはどんな感じか見てみましょう。。。
2020.10.25 souqさん
「冒頭から上質な画が続く。タイトルのインサートからセンスよく、プロットもよく練られていて、二転三転する構成を追ってるうちに、テンポ良く最後まで観れてしまう。フランス映画の持つ気品と現代的なミステリーがうまく融合されている秀作。」
2020.10.25 鵜さん
「他作品の予告でチェックし手に取ったが、ポップやその他の評価通りの見応えある作品だった
じわじわと明かされていく状況と最後に明かされる真実
大どんでん返しというほどではなかったが、十分納得できる仕掛けだった
仏映画は久しぶりに観たような気がするが、作りはとても丁寧だったように思う」2020.10.25 shihoさん
「上質なミステリーだった。
ただ盛り上がりには欠ける。これだけ良い展開が待っているストーリーなんだから、もう少し描き方や表現の仕方に一捻りあると、更に上の評価を目指せた気がする。
感情移入できる人物がいない。心を動かされるシーンがない。勿体ないなあ…」
(引用元:Filmarks)
盛り上がりに欠ける、感情移入しにくい、といった声があるものの、展開が秀逸。テンポが良い、等全体的には割と良い評価がされているような感じですね。確かに登場人物それぞれにもっと感情移入できるような背景とかが描かれていればもっと良かったかもしれませんね。。。
あと映画の内容がマッチしていない、と、邦題に難癖をつけている人もいました。まあ言いたい事はなんとなくわかる気が、、、
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』あらすじとみどころ
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』あらすじ
あらすじ
フランスの山奥のとある館。そこには世界的に大ベストセラーとなっているミステリー小説の新作の翻訳の為に、9カ国から翻訳家が集められた。彼らはインターネットすらできない状況の中、強制的に翻訳をさせられる事となる。
完全に外界との接触を断たれた上に隔離されてしまった9人。反発するも銃で脅されやむなく従う他はない。これは原作者であるオスカー・ブラック本人も同意していたという。
彼らは仕事部屋は1つにされ、毎日20ページずつをひたすらに翻訳する必要があった。そのような日々が続いていた中で、ある日、この隔離を画策していた出版会社の社長あてに1通のメールが届く。なんと新作小説の冒頭部分がネット上に流出しているというのだ。
隔離体制が万全の中、一体誰がこんな事を!?原稿はこの館にあり、情報は外部に漏れる事はない。法外な金額を要求された出版会社社長は9人の中から犯人を見つけ出そうとし。。。
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』みどころ
キュアコロナのオススメ度
3.5
『タイピスト』でもセンスを発揮したレジス・ロワンサル監督!!登場人物は多くとも、キャラを立たせてうまくさばいています。どんでん返し系が好きな人にももちろんオススメ。それぞれの人物描写をもっと丁寧に描いていたら尚の事いいかな。。
人生は映画です。
キュアコロナ