あす、キュアコロナです。
さて、今回は貸金業に認定された【給与ファクタリング】で払いすぎたお金、いわゆる過払い金は取り戻すことはできるのか!?
といった点について。
【給与ファクタリング】そのものについては、以前の記事↓こちらを参考にして頂ければ。
給与ファクタリングとは借金なのか。ヤミ金なのか。払えない時は・・その意味と実態に迫る。
つまり、無登録業者は違法、すなわち問答無用でヤミ金だ。
では、給与ファクタリングを利用してしまった場合や、今まさに利用しているような場合、これから利用しようとしていた、リボ払いより金利は高いの?実際払ったお金はどうなる?または払わなくてもよいのか?などを調査してみよう。
目次
給与ファクタリングの違法性・・・告発
私が【給与ファクタリング】のワードを知ったのは割と最近だったのだが、全国的にはもうちょっと前からかなり問題になっていたようで。いかに自分が世の中の動きについていけていないかを痛感するのであった。何も知らなくて・・・夏。
とにかくその手数料があまりにも法外な金額であり、トラブルが多数。
昨年頃から集団訴訟が始まることとなり、給与ファクタリングの法外な手数料は貸金業としての利息であり、その返還請求の訴えが起こされる事となった。
被告である給与ファクタリング業者側はあくまでも給与債権の【買取】であり、手数料は利息に当たらない、と主張した。
給与ファクタリングは【貸金業】にあたるか、あたらないか。そこが問題解決の為の大きなキーポイントだったのである。
また、利息の利率に関しても、制約がある。
以前はグレーゾーン金利なるものがあって、かの有名な過払い金請求ブームが巻き起こったわけだが、そもそもそんなゾーンが発生していた理由が、法律によって金利の上限が違っていたからだ。
・利息制限法では15%~20%
・出資法では29.2%
冷静と情熱のあいだ、ならぬ、利息制限法と出資法のあいだ。て。
現在はこうした差はなくなって、グレーゾーン金利というものは撤廃されている。
ただ、個人の借金であるか、金融業者の借金であるかによって、出資法の上限金利が違っている。
金融業者であれば20%上限なのだが、個人となると109.5%という尋常じゃないパーセンテージになる。
ただこれはあくまでも【貸金】での話。
話を給与ファクタリングに戻すと、表向き貸金ではなく、買取とのたまっているわけなので、
上記に記載していた利息制限法や出資法での上限金利の制限を、、、
そうして全国的に給与ファクタリングの問題が大きくなっていく中で、金融庁が方向性を指し示すこととなる。
給与ファクタリング、その実態を貸金業と認定。・・・評決のとき
令和2年3月に入り、金融庁が重要な発表を行う。給与ファクタリングの実態に関して、その実態は貸金業であるという公式の見解を述べたのである。いくら三権分立と言えども、金融事業を統括する金融庁がそう言っているんだから、足並みがそろわない筈がない。続いて司法の場で貸金業認定がなされる事となる。
同じく3月に東京地裁で給与ファクタリングの集団訴訟の判決が下される。
金融庁同様に、給与ファクタリングは貸金に当たる、という判断である。
これが司法上の初の判断という事になるので、これから高裁などで争ったとして覆る可能性がゼロではないが、ほぼほぼ現在の給与ファクタリングの仕組みの違法性がなくなる、という事は今後考えづらい。
では、具体的に今回の判決から、どのような法律に抵触する可能性があるのか。見ていくと、
司法の判断による貸金業としての違法性
- 実質は貸金業なので、財務局長または都道府県知事の登録を受けなければならない。(貸金業法3条)
- 上限金利オーバー、個人での109.5%もオーバーしているのが多数。刑罰規定あり。(出資法5条)
- 法外な利息を取る契約は公序良俗違反である。公序良俗違反の契約は無効。(民法90条)
このように、給与ファクタリングが貸金業認定を受けたことで、違法状態での営業となっているのがお分かり頂けるだろうか。
司法でこうした判断がなされた事で、世の中の動きが規制の方向に流れていきます。ただ、すでに被害者はかなりの数がいるようですが、、、
過払い金の請求は可能か、リボ払いの方がましだった。・・・リボ・ブラボー
司法の判断が下されたことにより、過払い金の請求にGOサインが出されたと見て問題ないのではないでしょうか。
すでに取引が終わった方、実際金利はいくらだったのでしょう。多分年利換算すると100%超えもざらにあることでしょうな。
出資法の個人の上限金利である、109.5%を超えていれば大きな罰則も規定されています。
というか業者なんだから上限20%だよな。
また、過払いというよりかは、無登録業者のヤミ金ということになれば、契約それ自体がもはや無効。
契約は効力をなさない。のです。
ということは、多く払いすぎた分だけを取り戻すのではなく、
支払った全額、取り戻したいところですよね。
ここの部分が以前の過払い金返還請求とは少し違う部分かもしれません。
過払い金返還請求の時は、問題となっていたのはグレーゾーンの金利でした。金銭消費貸借契約自体は無効と言えるものではなかったのです。なので金利の過払い分のみの請求という形になったわけです。
今回は契約自体無効となりうるのですから元々払う必要がなかった。てことになります。法律って難しいですね。
そして巷でよくあるリボ払いですが、これはもうリボ払いの方が断然利率は安いことでしょう。
リボ払いは18%とかですよね?
ま、リボ払いで苦労した人間から言わせて貰うと、リボ払いが安く感じるってどんだけなんだよ・・・てことになるが、、、
給与ファクタリングを利用するなら、リボ払いとかキャッシングの方がまだましってだけなので。
借りないことが一番ですが、やはり色々諸事情があるのが人間、大人ってもんですよ。
なのでできるだけリスクの少ない選択肢を選んでください。私が言えるのはそれくらいです。
ローン、キャッシング、金融に関わる危機察知能力を磨くこと。・・・危険な遊び
そういえば、以前信販会社で仕事していた時に、リフォームローンの手続きでアパートの大家をやっているおばあちゃん宅へ行きました。
歳の割には若々しくて、肌もピチピチ。話も上手でやたらと魅力的なおばあちゃん。
おいおいいくら若く見えても年上は勘弁してくれよ、、(←誰も何も言ってない)
と勝手に思っていたが、今までローンを組んだことがない。というかカードとかも持ってはいるけど全然使ったことがない。
あーこれはなかなかやっかいなパターンかもしれん。。。と思っていたところ、おもむろに財布からクレジットカードを取り出して、これでも借りられるのかしら??などと聞いてきた。
え?えええ?最初何言ってるかわからなかった。そんな発想あり?リフォーム工事代金100万以上しますけど!?
ローンとカードのキャッシング?を同列に語る人がいるとは・・・・
いや、まあそりゃ借りることは可能かもしれないが。。。
ローン組む際の金利とカード借金の金利の違いをご説明させていただき、全力で止めた。
だって、普通にローン組むのとカードで100万借りるのと、金利どれだけ違うと思ってんですか・・・
まあそういうのを全く知らないおばあちゃんだったもので。。今まで騙されなくてよかったよ。
やはり世の中なにも知識がないままもしかすると、このような給与ファクタリングやヤミ金にいきなり手を出してしまう人がいるかもしれない。。。という事をリフォームおばあちゃんを思い出しながら思ったのでありま。
まとめ
今回の給与ファクタリングに関して、
まだ支払をしていないならしないべきだし、給与ファクタリング業者と契約するところだったならやめるべきだし、
お金を受け取っちゃっているならとりあえず、プロテインでも買って何かのときのために筋肉増量してください。
じゃないと世紀末の世界は乗り切れませんのでね。。。
今回のまとめ
- 給与ファクタリングの法外な手数料が社会問題化、全国でトラブル続出で集団訴訟が起こされる。
- 金融庁、司法両方から給与ファクタリングの実態は貸金であるとの貸金業認定がされ、違法性が認められた。
- 給与ファクタリングが無登録業者の場合はヤミ金そのものであり、公序良俗違反の契約は無効となる。
- 契約自体が無効となるはずなので、過払い金請求よりも、支払金全てを取り戻す事は理論上可能である。
- 金融関係の一般的な知識、常識を身につけよう。いきなりヤミ金に手を出さないように!
ちなみに私はまだ司法書士の資格をもっていないので、給与ファクタリングの相談に乗ることはできない。相談可能な司法書士事務所のリンクを貼っておくのでご活用頂ければと思う。ちなみに私は恋愛の相談やファンレターの受付は可能だ。
いつかまた会おう!コロナが消える頃な。